企業のブランドを守るために。動画制作パートナー選びの見極め方

  • 豆知識

その「映像プロデューサー」、本当に信頼できますか?

「名刺に『映像プロデューサー』と書いてあるから安心だろう…」 「『ブランドプロデューサー』って肩書きが凄そうだから、きっと良い動画を作ってくれる…」 「長年お付き合いのある制作会社だから、動画も任せて大丈夫…」

名古屋の企業広報・人事担当者の皆様、このような理由で動画制作パートナーを選んでいませんか?

実は、名古屋エリアには横文字の肩書きは立派でも、企業動画制作の経験がまだ浅い「駆け出しクリエイター」の方も多く活動されています。彼らも一生懸命取り組んでいますが、企業のブランドイメージを左右する重要な動画制作には、より経験豊富なプロフェッショナルが適しているかもしれません。

本記事では、企業のブランドを守りながら、真に信頼できる動画制作パートナーを見極める方法をお伝えします。


名古屋に多い「注意すべき制作者パターン」を知っておこう

パターン① 熱意はあるが経験不足のクリエイター型

特徴

  • 「クリエイティブディレクター」「ブランドプロデューサー」「コンテンツクリエイター」など多彩な肩書きを使用
  • SNSで積極的に活動し、意欲的に取り組んでいる
  • ただしテレビ番組やテレビCMといったメディアや企業動画の制作実績はまだ少ない段階
  • 技術的な質問への回答が曖昧になることがある

起こりがちな課題

名古屋のある中小企業が意欲的な「ブランドクリエイター」の方に会社紹介動画を依頼しました。その方の熱意は素晴らしかったのですが、企業動画特有のポイント(音声品質、照明設定など)の経験がまだ浅く、結果的に企業PRに使うには品質が不十分な動画となってしまいました。作り直しが必要となり、予算と時間の両方で負担となりました。

パターン② コスパ重視で始めた制作サービス型

特徴

  • 「他社よりも安く制作します!」を前面に打ち出している
  • 制作内容の詳細説明よりも価格アピールが中心
  • 動画制作を始めたばかりで、まだ制作実績を積み重ねている段階
  • 修正対応や追加要望への対応体制がまだ整っていない

起こりがちな課題

名古屋の製造業企業が価格の安さに魅力を感じて採用動画を依頼しました。制作者の方も一生懸命取り組んでくださいましたが、企業動画に必要な照明技術や音響処理の経験がまだ浅く、完成した動画は求職者にアピールするには物足りない仕上がりとなりました。修正についても「追加料金が必要」とのことで、結果的に予算オーバーとなってしまいました。

パターン③ 本業からの事業拡大でサービス展開型

特徴

  • 元々は印刷業やWeb制作業で「動画サービスも始めました」という状況
  • 既存の良好な関係性があり、信頼してお任せしたくなる
  • ただし動画制作専門の知識や機材はまだ整備途中
  • 他の本業務と並行しながらの制作対応

起こりがちな課題

長年信頼している印刷会社が動画制作サービスを始め、名古屋のある企業が依頼しました。担当者は誠実に対応してくれましたが、動画制作のノウハウはまだ蓄積段階で、完成した動画は静止画中心の構成となり、現代的な企業動画とは少し距離がある仕上がりになりました。さらに、長年の関係性を重視するあまり、率直なフィードバックがしづらい状況も生まれています。
結果として、実質的な制作機能が社内にないため、外注先との間に立つ「伝達役」になりがちで、クライアントにとって「誰に対して対価を支払っているのか」という疑問が生じるリスクがあります。


真のプロフェッショナルを見極める3つのポイント

①具体的な制作実績と数字で判断する

チェック項目

  • 過去3年間の制作本数が50本以上
  • 同業界での制作実績が複数ある
  • 制作した動画の具体的な効果(問い合わせ増加率、採用成功数など)を数字で示せる
  • クライアントからの推薦状や継続依頼の実績がある

良いパートナーの例

制作実績:年間80本以上(過去5年間)
同業界実績:製造業 25社、IT企業 18社、サービス業 30社
効果実績:クライアント平均で問い合わせ数40%増加
継続率:80%のクライアントが2回目以降も依頼

②「誰が作るのか」が見える制作会社を選ぶ重要性

個人ポートフォリオの確認が最も重要

多くの企業が制作会社選びで見落としがちなのが「実際に誰が制作するのか」という点です。

なぜ個人ポートフォリオが重要なのか

  • 企業のポートフォリオでは、誰の実績なのかが不明確
  • 制作者によってスキルレベルや得意分野が大きく異なる
  • 同じ会社でも、担当者によって仕上がりが全く違う可能性

良い制作会社の特徴

制作実績の提示方法
・ディレクター○○の制作実績:企業動画25本
・カメラマン○○の撮影実績:製造業特化、4K撮影対応
・編集者○○の編集実績:モーショングラフィックス専門
・各スタッフの個人ポートフォリオを公開

注意すべきパターン

  • 会社全体の実績しか見せない
  • 「経験豊富なスタッフが担当」という曖昧な説明
  • 実際の制作担当者が最後まで不明

③制作者と直接打ち合わせができることが成功の鍵

昔と今の制作スタイルの違い

<従来のスタイル(昔)>

営業担当 ← → お客様
    ↓
制作者(裏方)

営業担当が窓口となり、制作者は裏方として作業のみを担当

<現代の理想的なスタイル>

制作者(ディレクター)← → お客様
        ↑
    営業(橋渡し役)

制作者自身がフロントに立ち、直接お客様とやり取り


なぜ制作者が直接対応すべきなのか?

  1. 技術的な質問への即答
    • 「この表現は技術的に可能?」→即座に回答
    • 「予算内でどこまでできる?」→現実的な提案
  2. 要望の正確な理解
    • 営業経由だと情報が変わる可能性
    • 制作者が直接聞くことで、意図を正確に把握
  3. リアルタイムでの提案
    • ヒアリング中に最適な表現方法を提案
    • 予算と品質のバランスを現場目線で調整
  4. 責任の明確化
    • 制作者が直接約束するため、責任所在が明確
    • 後から「聞いていない」「伝わっていない」が発生しない

投資を最大化する制作者主導のメリット(発注者にとっての価値)

企業が動画制作に投資する際、限られた予算と時間の中で最高の結果を求めるのは当然です。制作者が直接対応することで:

  1. 要望の実現精度が向上
    • 制作者が直接要望を聞き、技術的に最適化
    • 「こうしたらもっと効果的」という現場からの提案
  2. 時間の効率化
    • 営業経由での伝達ミスや確認時間を削減
    • 修正指示も制作者に直接伝達で迅速対応
  3. 予算の最適活用
    • 制作者目線で「この予算なら、ここに重点を置くべき」
    • 無駄な工程を省き、効果的な部分に予算を集中

実際の制作者面談で確認すべきポイント

  • 過去に制作した動画の制作過程を詳しく説明できるか
  • お客様の業界について理解し、特有の課題を把握しているか
  • 技術的な制約や可能性について現実的に説明できるか
  • 完成後の活用方法まで提案できるか

良いパートナーの見極め方:実践チェックリスト

初回相談時に確認すべき項目

  • 制作担当者(ディレクター)本人と直接面談できる
  • 担当者個人のポートフォリオを見せてもらえる
  • 制作過程での役割分担が明確に説明される □ 技術的な質問に対して具体的な回答が得られる □ お客様の業界経験について具体的に説明できる

契約前に必ず実施すべきこと

  • 制作チーム全員(最低限ディレクター)との顔合わせ
  • 過去の類似案件での制作過程の詳細説明
  • 制作途中での変更対応方法の確認 □ 完成後のサポート体制の説明

「安さ」「付き合い」から「価値」「品質」への転換

なぜ適正価格を選ぶべきなのか

①品質への投資効果

適正価格で制作された動画は、企業のブランドイメージを向上させ、長期的に以下の効果をもたらします:

  • 顧客からの信頼度向上
  • 優秀な人材の獲得
  • 競合他社との差別化
  • 売上・問い合わせの増加

②格安制作のリスク

  • 企業イメージの損失
  • 作り直しによる時間とコストの浪費
  • 機会損失(効果的な動画があれば得られたはずの成果)

③長期的パートナーシップの価値

単発の制作ではなく、継続的なパートナーシップを築ける制作会社を選ぶことで:

  • 企業の成長に合わせた動画戦略の構築
  • 一貫したブランドイメージの維持
  • 制作コストの最適化
  • 迅速な対応とスムーズなコミュニケーション

実際の選定プロセス

ステップ1:候補の絞り込み

  • 制作実績50本以上の会社を3-5社選定
  • 同業界での実績を確認
  • 肩書きではなく実績で判断

ステップ2:詳細ヒアリング

  • 制作体制とスタッフ情報の確認
  • 過去の成功事例の詳細説明
  • 企業課題に対する提案力の評価

ステップ3:見積もり比較

  • 制作内容の詳細度
  • 価格の妥当性
  • アフターサポートの充実度

ステップ4:最終判断

  • 総合的な信頼度
  • 長期的パートナーシップの可能性
  • 企業ブランドとの親和性

まとめ:企業ブランドを守る賢い選択

動画制作パートナー選びは、単なるコスト削減ではなく、企業ブランドへの重要な投資です。

避けるべき選択基準

  • 肩書きの華やかさ
  • 極端な低価格
  • 長年の付き合いという理由だけ

重視すべき選択基準

  • 具体的な制作実績と効果
  • 透明性のある制作体制
  • 適正価格での高品質な提案
  • 長期的なパートナーシップの可能性

企業の将来を左右する重要な動画制作だからこそ、目先の安さや付き合いではなく、真の価値を提供できるパートナーを選択することがおすすめです。


次回予告

次回は「動画制作にかける“適正コスト”っていくら?」をお届けします
低予算で効果的な動画を作るには、費用の内訳や投資ポイントを知ることが重要です。
制作会社が教える“失敗しない予算の組み方”と“コスト以上の成果を出す秘訣”を徹底解説!


株式会社Resolo

動画制作の事前相談を承っております

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お電話: 052-898-4971(平日10:00-19:00)

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